キミと交わすキスはとても心地よい
ただキミのそのやわらかい口唇に触れているだけで
心があったかくなって、今すぐキミのすべてが欲しくなる
secret kiss
「・・・ん・・・んぅ・・・」
昼休み、誰も居ない屋上で
昼メシを食べ終えた俺たちは口唇を重ねた
「ん、ごちそー様v」
「もぅ・・・ご飯食べたばっかりなのに」
キスしたすぐ後に、口唇を舐めるオレのクセに
は頬を軽く赤に染めて『・・・エロいよ』と呟く
オレの昼食のついでに購買で買ってきてやったいちごオレに口を付けて
ピンク色の液体がの口に含まれる
それがコクンと可愛く喉を通ったのを確認すると
二口目を飲もうとパックを持ち上げる手を制して顔を向かせ
再びオレはの口唇に自分のそれを重ねる
さっきのより少し深めのキスをして、の口内を味わう
ま、当たり前なんだけどの口内はいちごオレの味がした
「・・・っふぁ!」
息苦しかったのだろうか・・・深く長いキスを終えて口唇を離すと
は微かな涙を溜めて、ハァハァと荒い息を繰り返した
その頬は先程とは比べられないくらい紅潮していて
制服の裾を握り締めて『芭唐・・・』なんて切なそうに名前を呼ぶから
歯止めのきかなくなったオレは何度も何度もの口唇を求めた
+++
「って最近、オレのキス拒まなくなったよなー」
「だ・・・だって拒んでもいつも無理矢理するじゃん」
カァッと頬を赤く染めて、は恥ずかしそうに言う
「でもキライじゃないっしょ?」
「・・・それは・・・そうだけど・・・」
にやりと笑っての顔を覗き込めば
彼女は視線を下に落としてもごもご口を動かす
・・・やっぱ可愛いな、はvv
どんなに馴れ合ってお互いの隅々を知ってても
さり気なく見せる彼女の恥じらいに、オレはいつも胸が高鳴る
そんなの頭をヨシヨシと優しく撫でて
制服のポケットからガムを取り出すと、1つ口に入れて噛み始める
「・・・・・・・・・あっ!!」
思い出したようにが声を上げるから
オレは膨らませかけのガム風船もそのままに彼女の方を向いた
「・・・いきなりどした?」
「ぁ、ううん・・・芭唐のキスが甘いのってガムのせいかなと思って」
「・・・・・はぁ?」
「だって芭唐のキスっていつも甘いんだもん」
だから口唇が重なると拒否できないんだよね
そう言って、はオレの膨らますガム風船に目をやる
まぁ、いつもガム食ってるしな・・・
でもキスが甘いとかありえなくね?
「オレは何もしてない時でも甘く感じるけど?」
それだけ言って噛み始めたばかりのガムを紙に包むと
不思議そうな顔をしているの口唇を奪う
ホラ、甘いのはお前の口唇の方だぜ?
キミと交わすキスはとても心地よい
甘くて優しいキミの口唇に触れているだけで
心があったかくなって、今すぐキミのすべてが欲しくなる
さぁ、今日も秘密のキスをしよう
END